大腸カメラ
大腸カメラについて
大腸(結腸と直腸)の内側と小腸の一部内側を観察するために肛門から内視鏡を挿入し、直腸から盲腸までの炎症や潰瘍、ポリープやがんなどの腫瘍性病変などを診断するために行われます。
大腸カメラであれば、他の検査では識別困難であった大腸の色調変化や粘膜面の変化を捉えることができるので、軽い炎症や小さなポリープ、早期がんの発見も可能です。また、ポリープやがんなどが疑わしい病変が見つかった場合は、細胞の採取(生検)や切除といった内視鏡による治療が可能です。ただし入院が必要なほど大きなものやリスクの高いものは連携病院をご紹介させていただきます。
検査前には準備(前処置)が必要
大腸の中に便が残っていると十分な観察ができません。あらかじめ大腸の中をきれいにしておくため下剤内服による前処置が必要です。
検査当日は朝から下剤を数回に分けて飲む必要がありますので、自宅での内服後当クリニックへの移動が不安な方は、朝から当クリニックの個室に入っていただいての前処置が安心かと思われます。
検査日が決まりましたら、食事内容や下剤の服用方法について詳しくご説明いたします。
ご希望の方には鎮静剤を投与
ヒトの消化管の構造は曲がりくねっており、その中を大腸カメラは肛門から便の流れと逆向きに入っていきます。通常は3~5分程度で大腸の一番奥(盲腸)に到達しますが、大腸が長い方やお腹の手術を受けられた方などは痛みを感じることがあります。ご希望の方には鎮静剤を使用して苦痛を軽くするように努めます。お気軽にご相談ください。
大腸カメラを受けた方がよいとされる方の症状
- 血便
- 便通異常(便秘・下痢)
- 腹痛、腹部膨満感・貧血を指摘されている
- 顔色が悪いと言われる
- 急激な体重の減少
- 便潜血反応で「陽性」と出た
- 大腸ポリープや大腸がんを治療した経験がある
- 大腸がんになった家族のいる方 など
検査を受ける際の注意点
まず大腸カメラを受ける日時を決定(予約)します。検査日前日以降の注意点は以下の通りです。
検査前日
- ひじき、わかめ、こんにゃく、きのこ類など繊維質の多い食品、またイチゴやキウイなど種子の多い食品は、検査2日前から控えるようにしてください。
- 夕食は午後8時頃までに、消化の良いものを軽めに摂り、早めに就寝しましょう。
検査当日
- 朝から自宅ないしは当クリニックで、液状の下剤を水ないしはお茶と交互に内服し、腸の中を洗浄します。
- 検査が終わるまで飲食・服薬は禁止です。タバコは吸わないでください。
- 自動車やバイク、自転車などを自分で運転してのご来院は控えてください。
大腸カメラ検査の手順
検査当日の大腸カメラの大まかな流れは以下の通りです。
- 1. 検査開始
- 左側を下にしてベッドに横になり、肛門から内視鏡を挿入して検査が始まります。
※鎮静剤をご希望の方は、鎮静剤を注射してから検査を行います。 - 2. 大腸内部を観察
- 大腸の内部を観察し、必要があれば組織を採取したりポリープを切除したりします。
- 3. 検査終了
- 検査時間は個人差はありますが、挿入に3~5分、観察に5分程度です。ポリープ切除が必要な場合には病変の状況に応じて時間を要します。
検査後の注意点について
- 通常、飲食は1時間後から可能です。
- 検査当日のお風呂はシャワー程度にし、車の運転や強度の運動は避けてください。
- ポリープを切除した後は出血のリスクがあるため、1週間程度遠出や激しい運動、飲酒はお控えください。
- 検査終了後、気になる症状がある場合は、すぐに医師にご相談ください。
よくある質問
- 検査にはどのくらいの時間がかかりますか?
- 通常、検査時間は15分~20分くらいです。(観察のみ)なお、検査までの待ち時間、鎮静剤使用後の休む時間、検査の説明などがありますので、ある程度余裕をもってご来院ください。
- 内視鏡検査により感染することはあるのでしょうか?
- 当院では検査が終わるたびに、毎回自動洗浄装置で十分な内視鏡の洗浄および消毒を行い検査による感染を防いでいます。
検査費用
3割負担 | 1割負担 | |
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大腸内視鏡(観察のみ) | 7,500~9,000 | 2,500~3,000 |
大腸内視鏡(観察+生検) | 9,000~15,000 | 3,000~5,000 |
大腸内視鏡(ポリープ切除術) | 21,000~30,000 | 7,000~10,000 |
※あくまで概算の金額であり、使用する薬剤等により金額が前後することがございます。
初再診料やその他の検査代(血液検査等)、薬品代は含まれていませんので、ご了承ください。